マンション経営って、每日働かなくても、家賃収入があって、良いことのように思えませんか
とくにこんなコロナウイルスで、いろんな仕事が自粛を余儀なくされる中、不動産業なら自粛する必要もないですし・・・
わが家は実際、母がマンションを叔父から相続したことで、月々老人ホームにかかる費用をまかなえたので、とても助かりました。
でも、「老後に住める家がない!」(太田垣章子著)という本を読んで、マンション経営もちょっと怖くなってしまいました。
この本は、いずれ死んでいく全ての人の住まいにかかる問題点が書かれています。
と同時に、家主に発生しうるたくさんのリスクも書かれています。
それらの問題点やリスクを日本国民全員が認識し、法改正などにつなげないと、高齢社会にピークを迎えたときに日本が大変なことになってしまいそうです。
ぜひ、この「老後に住める家がない!」をたくさんの方々に読んでいただきたいと思うので、ご紹介します。
「老後に住める家がない!」を書いた太田垣章子さんのプロフィール
出身:大阪
幼少期から小学校5年生まで台湾で育つ。
神戸海星女子学院卒業。
1989年、オリックス野球クラブ入社。オリックス球団の広報担当として3年半勤務。
退社後、結婚、出産。3年で離婚。
会計事務所にパートタイマーとして勤務しながら司法書士をめざす。
2001年、司法書士試験合格。その後司法書士事務所に勤務。
2002年、簡裁訴訟代理等関係業務認定。
2006年、大阪で太田垣法務司法書士事務所開業。
2010年、章司法書士法人設立。
2012年、章司法書士法人東京事務所開設。
2017年、章司法書士法人を解散、東京事務所を章司法書士事務所に組織変更。
「老後に住める家がない!」を読んで気づいた老後の住まいの問題点
「高齢」というだけで、借りられない。
相続の問題
借家の賃借権は相続されるそうです。
身寄りのない単身高齢者が亡くなった場合、家主は相続人を探し当てて、その方と賃貸借契約を解除しないといけないそうです。
解約するまでは、部屋を片付けたり、他の方に貸すこともできないそうです。
また、相続人を探し当てたとしても、相続人全員と契約を解除するか、相続人全員が相続放棄するかしないと、契約を終わらせることができないそうです。
孤独死の心配
孤独死後は遺品の整理に時間や費用がかかったり、次の入居者が見つかりにくいこともあるようです。
「老後に住める家がない!」を書いた太田垣章子さんの他の著書
1.「2000人の大家さんを救った司法書士が教える 賃貸トラブルを防ぐ・解決する安心ガイド」(日本実業出版社)
2.「家賃滞納という貧困」(ポプラ新書)
太田垣章子さんのホームページ(ブログ「あやちゃん先生の独り言」や「あやちゃん先生の賃貸お悩み相談室))
わたしは、ここ数年「あやちゃん先生の独り言」というブログを読んでいます。
それを読んでいると、滞納者から家賃を回収するような立場でありながら、滞納者のこれからの生活にも思いをはせ、例えば、次の住まいを一緒に探してあげるなど、一歩踏み込んだ温かみのあるお仕事をされています。
同時に、とても粘り強い方だなあと思って読んでいます。
まとめ
「老後に住める家がない!」を読んでいると、将来の(現在も)日本が心配になってきます。
なんらかの法整備が急務と思われます。
今、家を借りている人は、年をとってから、建替え等で退去を迫られた時の準備をしておかないといけません。
貸している人は、長く借りてくれる賃借人さんには感謝しつつも、高齢化でさまざまな問題が生じてくることを予測して、準備しておかないといけません。
そして、何より、国の法律の改正などで、安心して、高齢者に住宅を貸すことができるような法整備が望まれると思いました。
どんな人にも読んで損はしない本だと思いますし、兄弟や子どもたちにも読ませたいと思いました。
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