日本版DBS、やりすぎと思う件 現職者に適用するのは違法では?

日本版DBSとは

「日本版DBS」法案とは、学校、保育園等及び認定を受けた学童保育、学習塾等に対し、児童への性暴力を防止するための措置を講じることを義務付ける制度です。

 

正式には「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律案」というそうです。

 

子どもに接する仕事に就く人に性犯罪歴がないか確認します。

 

現職者にも適用し、刑の種類によって過去10年20年前にまでさかのぼります。

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第213回国会(令和6年通常国会)提出法律案|こども家庭庁
こども家庭庁は、こどもがまんなかの社会を実現するためにこどもの視点に立って意見を聴き、こどもにとっていちばんの利益を考え、こどもと家庭の、福祉や健康の向上を支援し、こどもの権利を守るためのこども政策に強力なリーダーシップをもって取り組みます。

日本版DBSの対象者

小児に対する性犯罪だけでなく大人に対する性犯罪者も含みます。

強制わいせつなどの刑法犯だけでなく、痴漢や盗撮などの条例違反も含みます。

刑が消滅した人も含みます。

「刑の消滅」
● 執行猶予のついた懲役・禁錮刑だった場合

執行猶予が取り消されることなく猶予期間を過ごし終えたとき

● 執行猶予のつかない懲役・禁錮刑(実刑)だった場合
刑の執行を終わり、または執行の免除を受けてから罰金以上の刑に処せられないで10年が経過したとき

● 罰金刑だった場合
刑の執行を終わり、または執行の免除を受けてから罰金以上の刑に処せられないで5年が経過したとき

 

日本版DBSのおかしいところ

遡及処罰の禁止に反している

 

 
憲法39条

何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪については、重ねて刑事上の責任を問はれない。

過去の犯罪に対して、そのときになかった法律で遡って処罰してはいけないと言われています。

 

参議院法制局HPより↓

法令の遡及適用は、法的安定性を害し、国民の利益に不測の侵害を及ぼす可能性が高いため、原則として行うべきではないとされています。とりわけ、罰則については、罪刑法定主義の観点から、憲法第39条において遡及処罰の禁止を明文で規定しています。

しかし、国民の利益になる場合や、国民の権利義務に影響がない場合には、遡及適用を行うことも許される場合があります。例えば、災害からの復興を目的とする法令では、その内容に国民や法人にとって利益になるものがあり、そういったものは、遡及適用が行われ得るケースといえます。

 なお、公務員の給与の増額改定が、給与関係法律の改正前に遡って実施されることがあります。改正法が公布・施行される時点では既に改正前の規定に基づいて給与が支給されているため、それをどう取り扱うかという問題が生じます。この場合、改正前の規定に基づいて支給された給与については、改正法において、改正後の規定に基づく給与の内払とみなすとの措置が講じられるのが一般的であり、改正法の施行後に改正前との差額を支給するという運用がなされます。

 このように、法令の遡及適用については、旧法制度下での法律関係など、遡及適用を行うことによる影響をよく検討し、影響を及ぼすことになる場合には必要な調整のための規定を設ける必要があります。

 

二重処罰に反している

 

憲法39条

何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪については、重ねて刑事上の責任を問はれない。

1つの犯罪について重ねて処罰はされないことになっているそうです。
 

無罪推定「疑わしきは罰せず」に反している

無実の人が刑事責任を負わされることになれば、その人の人生を破壊しかねない。

そのため、法は、人に刑事責任を追わせるためには、慎重に慎重を重ねなければならず、間違いなく有罪であることを示す証拠がなければ、いかに疑わしくなくても被告人は無罪だと考えなければならないという原則を設けた、そうです。

 

刑の消滅の延長

刑の消滅とは、一定の要件を満たした場合に、刑の言い渡しの効力を消滅させる制度です。 刑が消滅すると刑の言い渡しがなかったことになります。

たとえば、履歴書には前科があっても刑が消滅すれば、履歴書の賞罰欄に記載する義務はないそうです。

刑の消滅は、社会復帰を促進する制度ですが、刑が消滅した後も履歴書に前科を記載しなければならないとすると、社会復帰の障害になってしまうからだそうです。

 

 
 
刑の消滅

執行猶予のつかない懲役・禁固刑(実刑)
刑の執行が終了したときから、罰金以上の刑が確定することなく10年を経過したときに刑が消滅します。

罰金刑
罰金刑の執行が終了したときから、罰金以上の刑が確定することなく5年を経過したときに刑が消滅します。「刑の執行が終了したとき」とは罰金を納めた日のことです。

 

日本版DBSで懸念されること(個人の意見)

犯罪について新しい法律を作ったときに過去に遡及してもいいという実績ができる。

日本版DBSについては、こどもの安全のため、という大義名分で例外的に制度化されるかもしれません。

でも、これをきっかけんに今の法律を無視した法律が例外的に少しずつできてくるのでは?

 

たとえば、過去の交通違反について20年さかのぼって罰則が与える法律ができるかもしれない、と思ってしまいます。

性犯罪歴の漏洩

とてもデリケートな情報だが、あらたにデータベース化し、民間の管理者に渡され、利用される過程で、漏洩することがあるのではないでしょうか?

 

メールにしても郵便にしても保管方法、保管場所など管理費用もかかりそうです。

 

認定NPO法人フローレンスの影響力がさらに大きくなる

日本版DBSを政策提言したのは認定NPO法人フローレンスです。

フローレンスにいた人が現在政務官もやっています。

 

日本版DBSが始まったら、こども家庭庁はどこかにいろいろな業務を委託すると思います。

たとえば、犯罪歴のデータを管理する業務者の教育とか・・・

 

その受託先の中には認定NPO法人フローレンスも含まれていると想像します。(政策提言者ですから)

今でさえ、x上で見る限り、たくさんの事業を提言して大きな権力を持っているようです。

 

日本版DBSは現職者に適用すると意味で現在の法律に反していますが、フローレンスはそのような制度を提言、閣議決定にまですすめる力があります。

 

政治家ならおかしいことを提言したりしていたら、選挙で投票しないようにするなど国民の意志を伝えることができますが、NPO法人は選挙で落とすことができないので、なんかこわいなと感じてしまいます。

ネット上のみではありますが、いろいろ調べている中でフローレンスは認定NPOとしては問題があるように思います。

そもそも認定NPO法人というのは政治活動をしてはいけないそうです(下記「MEMO」参照)。

 
次に掲げる活動を行っていないこと

特定の公職の候補者若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに 反対すること。

 

フローレンスの駒崎氏について特定の政治家の応援を行っていたりする動画がネット上にあるので認定を外されてもおかしくないと思えます。

でも、x上で見る限り、x上では「おかしい」とたくさんの声が上がっているけど調べられている様子はありません。

 

なんでだろうと考えました。

フローレンス駒崎氏は政党問わず多くの議員とつながりがあります。

NHKの中央審議会委員や日本弁護士連合会の市民会議委員をつとめていた経歴もあります。

多くの企業の支援、寄付を受けてつながりがあります。

つながりがある人たちは、なんらかの恩恵を過去に受けているから「おかしいよね」と言えないのかなとそうぞうします。

マスコミ(特にテレビ)も現職者に適用するという部分で日本版DBSは違法であることを大きく報道しません。

 

 

まとめ

日本版DBSが現在の法律に反しているのに話がどんどん進み閣議決定までされました。

岸田首相は今の国会での成立を目指すと言っています。

 

たしかに子供への性犯罪は許されないものです。

ゼロにすべきです。

子供への性的な嗜好は変わるものではないらしいので、過去にこどもへ性犯罪をした人は、こどものいる職場から離れたほうがいいとは思います。(※ただ遡及処罰の禁止に反するから法律で追い出すのはだめだと思う。自分から退職してほしい)

 

今回の日本版DBSの案での犯罪歴の確認は子供への性犯罪だけでなく、大人への性犯罪も含まれています。

こどもへの興味が全くない人も含まれているでしょう。

そして、カウンセリングなどを受けたり薬をのんだりして、更生し真面目に暮らしている人もいると思います。

 

そういう人たちに対して、「こどもに性加害を行うおそれがある」ということで、罰してもいいのでしょうか。

あたらしくそういう法律を作って、施行後の犯罪に対して適用する分にはいいかもしれないけど、10年20年前の犯罪にまでさかのぼって適用するのはやりすぎと感じます。

 

性犯罪の加害者への治療の専門家の文章などを読む限りでは、以下の理由で私は日本版DBSには両手を上げて賛成できません。

・こどもとかかわる職場から排除しても、場所が変わるだけ→公園とかに変わる

・職場から排除されたり、孤立することで居場所がなくなり、ストレスがたまり再犯の可能性が高まる

 

専門家の方が書かれていた実際の例では、過去に再犯を繰り返していた人が刑務所から出てきて放り出されて、他に慣れた仕事もないので、今まで自分がやったことのある慣れた仕事(子供に勉強を教える)に復職して、そこで再犯を繰り返していた。しかしカウンセリングなどの治療をし、その人に仕事など安心できる環境を与えたら再犯せずに今まで過ごすことができている、というのがありました。

それが本当なら、性犯罪歴のある人をこどものいる職場から追い出すだけではなく、何らかの仕事を斡旋するとか、仕事が決まるまで支援するなどの救済策を考えたほうがいいのかも、と思います。

 

過去の性犯罪者をやっつけたい!という気持ちは分からなくもないですが、それで再犯の可能性が高まるなら、やっつけ過ぎないで治療を受けることなどの更生を支援するほうがいいのだと思います。

 

今日もお読みいただき、ありがとうございました!

 

 

 

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