「社会の中の男女平等を実現させるものは、家庭内の男女平等です」松田道雄の「続・安心育児」より

女性の役割について

 
森元総理が「女性は話が長いから〜」という発言を発端に、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長を辞任されたことは記憶に新しいと思います。
 
 
森元総理が悪い人だとは全く思いませんが・・・
 
 
ただ、女性の役割分担とか、男性とはどういうものか、女性とはどういうものか、という古くからの概念が森元総理だけでなく、多くの日本人の精神に染み付いているんだということを、今回、あらためて感じました。
 
 
現に我が家は、食事の支度は女性であるわたしがすると決まっています。
 
本当は、夫にも食事の支度をしてほしいけど、夫は食事の支度をしたくないそうです。そして、荒波を立てたくないから、わたしがやっています。)

そういうご家庭多いんじゃないかな〜

 
今回、森元総理が辞任されたことで、各家庭は変わらないかもしれませんが、公的な組織や大きな会社から少しだけ、変わっていくのではないかと希望を感じました。
 
 
 
 

 

根強い男女差別

独身時代

・実家で暮らしていたときは、父が「男女は平等だ!」と言って、母がわたしにばかり家事を頼むのを阻止してくれていました。

料理は母がしていましたが・・・)

・大学卒業後に努めた会社では、同じ大学から入社した男性が数ヶ月も専門的な研修があるのに比べて、女性は電話をとったり、きれいな字を書くドリルの練習程度の1週間程度の研修でした。

・女性はお茶当番があって、交代で早く出勤して、出勤時や午後3時にお茶を入れて、配りました。

(しかし、入社2年後くらいに、給茶機が設置され、飲みたい人が自分でお茶を入れる方式に変わりました。)

結婚後

結婚後は料理が私の役割となり、育児も主に私の役割となりました。

 

夫は、夕食後、スポーツクラブに毎日欠かさず行ってしまうんですよね。

すごく、不満でしたが、うまく丸め込まれてました。

 

でも、耐えきれず、週に1回習い事など入れて、夫に子供をみてもらい、育児の大変さを分かってもらおうとしました。

(でも、実家に帰って、義母に一緒にみてもらってたりして、そんなに大変そうじゃなかったのが悔しい・・・)

 

約30年前、子育てが始まった頃、世の中は、保育園に子供を預けて働くお母さんを非難するような人もいる時代でした。

 

世の中には、人種差別とか、いろいろあると聞いていたけど、初めて、そういう差別を自分のものとして、感じたものです。

 

なんか、言葉にできない、悶々とした思いがありましたが、そんなときに図書館で手にしたのが、この「松田道雄の続・安心育児」です。

「松田道雄の『続・安心育児』」から、印象的な言葉

 

 
松田道雄さんは小児科医です。
 
 
亡くなったときの年齢から逆算すると、だいたい1909年生まれです。
 
 
松田道雄さんのこの本は、とても平易な言葉で書かれています。
 
 
医師だけど、専門用語を使っていません。
 
 
どのページを読んでも男女平等にかんしては、「そうだよね。わたしが漠然と思っていたことや言いたかったことは、そういうこと!」と思ってしまいますし・・・
 
 
子育てに関しては、どういう大人に育てることが大事なのかということが書かれています。
 
 
ついつい、勉強や運動ができるようにとか、英才教育とか、書いてある本を読みたくなってしまいますが、松田道雄さんの本は人として、本当に大事なことが書かれています。
 
 
どのページのどの言葉も、「ホント、そうだな〜」とうなづきながら、読んでしまいます。
 
 
 
 
 

その中から、印象的な言葉を書き出しました。

 

「社会のなかの男女平等を実現させるものは、家庭の中の男女平等です。」

 

「家庭の平和と団らんのために生活のやり方を変えるのです。子供に男女平等を見せることが、将来社会のプラスになるのだという気持ちがないとできないでしょう。」
 
「良い父親はときどき母親の「手助け」をする父親ではありません」
 
「仕事と家事育児はとても両立しないからと、仕事をやめたお母さんは、やれるところまでやったという気持ちでしょう。(略)
夫はかしこくて親切であっても、これから先の長い人生に、妻が自立した人間でないといろいろこまったことができます。
食わしてやっているのは俺だという気持ちから、勝手に職場をかえられたり、夫の父親が病気になったからといって、一存で両親をひきとったりすることがないといえません。
 そうなったとき、妻がそとで仕事を持っていないと、どんな弱い立場に立たされるかを、よく考えないといけません。(略)
やれるところまでやったと思うのが女の方だけで、男は関係のないところにいるのだったら、それはまだやれるところまでやっていません。(略)
男のいばっている社会で、とにかくそとで働く場所を持っていることは、自衛の武器を手にしているのです。武器のあるうちに、夫に世の中が変わったことを説得なさい。」
 

 

まとめ

当時、松田道雄の「続・安心育児」を読んで、わたしは、なぜ自分が悶々としていたのかという理由がわかりました。

 

そして、仕事は続けよう。

 

女性だからといって、重いものを男性に持ってもらうなどは慎もう、と思いました。

 

家庭内では、不公平だ、不平等だということをとりあえず訴えました。

 

訴えは、却下されたり、なかなか改善されないこともありましたが、あきらめず、とりあえず、子供が自立するまで頑張ってみようと思って(もう、子供は自立しました)今日に至ります。

 

夫は、料理はしないけど、洗濯物を畳んだり、ゴミを捨てたりしてくれるようになってきています。

結婚して、約30年経ち、まだ家庭内の男女の不公平や不平等は減りはしてもなくなってはいません。

 

義父からの頼まれごとも私ばかりで、不満はあります。

 

でも、具合が悪い義父の用事を、夫と私とで押し付け合うのも、義父がかわいそうな気がするので、とりあえず、荒波立てずにやっています。

 

(納得しているわけではないので、一応、そのたびに夫には伝えています。怒ると逆ギレされるので、怒らず冷静に伝えます。逆ギレする意味が全く分かりませんが・・・)

 

松田道雄先生の「続・安心育児」は31年前に出されたとは思えないほどの新しい内容だなあと思います。
 
というより、日本はまだまだ家庭内は男女差別がなくなっていないなあと思います。
 
逆に、女性の貧困が増えて、男性に養ってもらいたいと思っている人も、もしかして、増えているのではないかと思っています。
 
 
ただ、森オリンピック・パラリンピック組織委員会元会長の発言が、世界的にゆるされなくなっていたこと。辞任に追い込まれるほど、世の中が変わってきていることには少し希望を持ちました。
 
 
今後、わたしは、どういう風に夫にアプローチしたらいいのだろう?
 
 
楽しく、明るく、子供家族の良い見本になるような夫婦になりたいです。
 
 
まずは、手巻き寿司とか、自分で調理する部分が多い献立を多くしてみようかな〜
 
 
 
 

今日もお読みいただきありがとうございました!

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